仙北市角館町で今月13、14日に「火振りかまくら」が行われた。火振りかまくらは炭俵に1メートルくらいの縄を結び、火をつけて自分の体のまわりをグルグルと回して、厄払いや五穀豊穣などを願う伝統的な小正月行事。仙北市はその火力を、今年から通常の三倍にアップしたことを明らかにした。
仙北市長は「火振りかまくらは400年以上続く伝統行事。観光客も多く訪れており好評だ」と話す。しかし「果たして400年間もこのままでいいのか。観光客と地元住民は、厄払いや五穀豊穣だけではなく、自分自身が燃えるか燃えないかというギリギリのスリルとサスペンスを求めているのではないか?」と考えた市長は、今年から火力を通常の三倍にアップする決断をした。これに伴い回転速度も通常の三倍にしたとのこと。燃えながら高速で回転する炭俵を遠くから眺めると、その様子はまるで「赤い彗星」のように見えるという。
この日会場を訪れていた観光客の男性(20歳)は、「当たらなければどうという事はない」と言いながら、真っ赤に燃える火振りかまくらを、臆することなく通常の三倍の速度で振り回していた。