ソウルで初めての食事を満喫した我々は、続いて旅の垢を落とそうと、文字通り垢擦りに
出掛けるコトにしました。よくTVの旅番組のレポートで、『私の体からコンナに垢が落ちまし
たぁ〜。毎日お風呂に入っているのにぃ〜。信じられませぇ〜ん。』って言って野球のボー
ル位の大きさの垢球を見せるじゃないですか。アレです。アレ。アレを体験しないコトには
韓国を体験したコトにはならないでしょう。ステロタイプと化したワタクシにとって、韓国と言
えば、焼肉!キムチ!垢擦り!なのです。
マズは30分程、湯船に浸かったり、サウナに入ったりして垢が浮きやすい様にするので
すが、この30分が長い。って言うか明らかに30分以上経っている。どうなってんだよ!と、
我慢もピークに達しようとしたトコロで、ようやく順番が回ってきました。この辺良く心得てい
るなと。
垢擦りコーナーは浴室の1/4程のスペースに、8つの台が並べられ、ソコで行われている
のですが、皆無言のまま同じ様なポーズを取り、体を打つ『パァーン!パァーン!』って音
が無機質にコダマするのみで、一種異様な空間と化しておりました。ソコに足を踏み入れ
るには若干の抵抗があったのですが、ココ迄来て何をそんな。勇気を振り絞ってマッサー
ジ台の上に横たわったのでした。
マッサージ師はモチロン韓国の方で、色んな体勢を取る様にワタクシに指示するのです
が、片言の日本語の上に小さい声でボソボソ話すので、次に何をしたら良いのかサッパリ
解らず、恐らく自分でも解らない内に構えていたせいもあるのだと思いますが、そうこうして
いる内にですね、マッサージ師が、
『もっと体の力を抜いて下さい。(ノ`▲´)ノ ┫』
と、ソコだけ何故か流暢な日本語で発音。全身の凝りをほぐして貰うために垢擦りに来た
のに、逆に体に力を入れて垢擦りの作業を邪魔しているワタクシって一体…?ヤハリ異人
に体を触られているって言うのが体を固くさせる原因なのでしょうか。
途中、『はい、シャンプーしますよぉ〜。』と言うので、やって貰いました。プロの人にです
ね、シャンプーして貰うのって気持ち良いじゃないですか。はぁ〜極楽極楽とか思うのです
が、ソコはですね、髪を濡らすためにお湯をジャーッと掛けます。それからおもむろにシャン
プーを掛けて2〜3回頭を撫で回します。さてココから本格的なシャンプーが。垢擦りで鍛え
たその腕でシャンプーをしてくれ!
もう、目くるめく桃源郷にいる様な気持ちにさせてくれるんじゃないかと期待していたので
すが、次の瞬間にシャンプーを洗い流すためのお湯が掛けられてジ・エンド。ココが日本な
らフザけんなと、幼稚園児だってシャンプーハット被ってもっと丁寧にやるぞ!とか思ったの
ですが、ココは日本ではありません。何より文句を言った瞬間、ワケの解らない関節をキメ
られそうな予感が全身を走り、ワタクシの体を一層固くさせます。郷に入っては郷に従えの
言葉通り、おとなしく従いました。
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コノ様に、当日のワタクシ的には垢擦りは満足できるモノではゴザイ
マセンで、それは垢のボールを見せて貰えなかったコトにも原因があ
るんですけれども。
次の日の朝ですね、髪を触ってみたら何かツヤツヤしているんです
よ。『えっ?コレは昨日のシャンプーのおかげ?』とかチョット思ったり
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ですね、今回の韓国旅行、後から気付くコトが多かったです。
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