□ソウル観光


 そう言えば昨日行ったマッサージ屋のお風呂って、日本のとあんまり変わらないよな、と
思った朝でした。旅行雑誌なんかで見るとですね、煉瓦ぽかったり、分厚いムシロみたい
なモノを着たりですね、全然違う雰囲気だったのですが。まるっきりフツーの日本の共同浴
場でゴザイマシタ。もしかしてお客さんって日本人バッカリだったのでしょうか。

 鏡を見るとですね、肌が若干白くなっている様な気がして、コレは昨
日のキュウリパックの効果なのかと、そろそろコリアンパワーを実感し
始める2日目の朝なのです。もしかしたら暴れすぎ、あるいは飲みすぎ
で体調が悪いダケなのかもしれませんが。

 朝食は韓定食なるモノらしいですが、サンマと大根を煮たモノが食卓
に並びます。それぞれは、やっぱり唐辛子で煮込まれている様で、結
構辛いです。

 コレがさんまじゃなくてブリだったら、完璧に見慣れた日本の正しい朝
食なのですが、サンマだって言うのが韓国らしさを感じます。思い返す
とですね、ココでの食事が一番辛かったです。隣のテーブルに座ってい
るグループは、ヤッパリ日本人でした。

 本日のメインは市内観光。前日は夕方に到着し、明日は昼過ぎには空港に向かわなく
てはならないので、一日の全てを旅行に使える唯一の日で、ついでに言いますと、ワタク
シ的に今旅行のメインイベントであります、南大門市場が予定に入っているので、ハッスル
気分が朝から止まりません。午後に南大門市場に行けるならば、午前中のつまらなそうな
観光地巡りにも耐えられると言うモノ。必要以上に高揚しているワタクシでした。

 まず最初に訪れたのは青瓦台。確か大統領が執務するトコ
ロだと聞いたのですが、心ココにあらずなワタクシの記憶は定
かではありません。

 何やら外国からに襲撃があって、発砲事件とか過去にあっ
たらしく、そのせいかどうか警官で溢れかえっています。

 なんかココはですね、撮影禁止だとか警官の指示に従う様にとか色々な注意をされまし
て、少々ビビリながら見学したと言うか、そんな気ぃ使うトコに連れてくるな!とか思ったの
ですが、その場所を遠くから見るダケで終わりと言う素っ気ない見学コースでした。…来る
必要があったのだろうかと、日本に帰って来た今になっても疑問です。もちょっとお金を払っ
て特別閲覧とか言うのをすると、更に接近できるのですが、お金を払ってまで警官に注意
されたくないワタクシとしては放っといて貰うコトにしました。


 続きまして景福宮です。なんか朝鮮王朝のお城だと聞いた様な
気がしますが、心が既に南大門市場に向かっているワタクシの記
憶は曖昧でゴザイマス。まぁ何て言うか、屋根以外の部分は極
彩色にカラーリングされておりまして、ココは何かのプロトタイプな
のかと思わざるを得ません。量産型が生産された暁には、もっと
単純なカラーリングになるに違いありません。

 ガイドさんがコノお城の歴史を細かく説明してくれるのですが、ワ
タクシの興味は、『屋根の上にあるアノ奇妙なフィギュアは一体何
だろう?』と、そちらの方にバカリに向いておりまして、説明を無視
して写真撮影に勤しんでおりました。

 その甲斐あって改心の画像を手にするコトが出来たのですが、
肝心の説明を聞いていないワタクシには、次に何の説明を聞いて
も、常に疑問符がつきまとっておりました。

 最初はどうでも良いだろと思っていたワタクシの心の中で、何が弾け飛んだのか解りま
せんが、気になって気になって仕方なくなり、ガイドの花子さんにアレは何ですかと聞いて
みたら、その時周りにいた全員が、

 『孫悟空だぁ〜!』

 と、声を揃えて、しかも大声でワタクシに向かって叫びます。人によっては、『ちゃんと説
明聞いトケ!』等と説教臭い捨てぜりふを残して去って行ったりしましたが、果たしてソコま
で強く責められなければならないコトなのかと、そりゃまぁ説明聞いていないワタクシが悪
いんでしょうケド、何もソコまで!と、逆ギレする最近のヤング達の心が、ホンのチョッピリ
解った瞬間でもありました。

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