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昼食を食べる迄にもう1軒見学コースがありまして、それが国立民俗博物
館です。子供の頃からですね、博物館って響きには心の琴線に触れるモノ
がありまして、ムクムクと不必要に興奮してきました。原始時代からの韓国
の歴史を、ミニチュアや等身大のマネキンや出土品等を展示して見せるトコ
ロです。
ココには何かですね、日本人以外にも中国の方とかですね、って言うか
中国の方以外の外国人って解らなかったんですケドも、多様な国籍の方が
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いる雰囲気が伝わって来ました。何10体もあるミニチュアの中に、同僚にそっくりな人形を
見つけたので、『N川さぁ〜ん!』とか手を振っていると、横で中国の方が、『Nバカスア〜
ム!』とか言ってワタクシの真似をしておりまして、言葉も解らずに耳で聞いたダケで発音
したのであろうが、『Nバカ』って部分を聞いたワタクシの心は、早朝の富士山頂で深呼吸
をした位の清涼感に包まれておりました。
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その後暫くしてですね、ワタクシ達のツアーに1人だけ見慣れない人がいるコトに気が付
いたんですよ。最初は花子さんの同僚のガイドさんで、博物館専門の人なのかな?とか思
っていたのですが、明らかにワタクシ達同様、花子さんの説明に聞き入っているじゃありま
せんか。しかも花子さんはその人に『コレコレこう言うコトなんです。解りますか?』とか自
然に話し掛けてるし。まさか花子さん、この期に及んでワタクシ達の顔の判別がついてい
ないんじゃないだろうな?と言う疑惑が、全員の心の中に渦巻くコトとなりました。
博物館の見学が終わり外へ出て、ほっと一息を付いたトコロで、さっきの見慣れない人
がいつの間にかいなくなっていたコトに気が付きました。ってワケで後輩にですね、チョット
探して来い!とか言ってみたのですが、ワタクシ達の顔を確認した花子さんが、『ハイ、全
員いますね。じゃぁ昼食を食べに行きましょう!』とか言うので、そのままバスに乗りました。
さっきの人一体誰だったんだろう?ヒョットして博物館から一歩も外に出歩くコトの出来な
い類の人って言うか現象なんじゃないだろうな?って言う共通認識を残したまま、ワタクシ
達は博物館を後にしました。
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昼食は石焼きビビンバです。本場のモノを食べられる喜びに満ちあふれ
るワタクシ。ソレを祝福するかの様に、入り口ではチャゲアスの写真が出
迎えてくれています。以前に2人がコノ店を訪れたと言うコトらしいですが、
不自然な程ピンぼけです。果たしてコレは本人達なのかとまたしても謎が。
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ツアープログラムを見た時から気になっていたのですが
意を決して花子さんに聞いてみると、今回の旅行で焼肉を
食べる機会が無いコトを知らされ一同呆然。コレで韓国に
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来た意味があるのかと食い下がってみたトコロ、僅かながらコチラで焼肉を食べるコトが出
来る運びとなりました。嬉しさに涙が止まりません。
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しかしココでワタクシ達は、自分達の浅はかさを嫌と言う程味わうコトとなりました。まず
最初に焼肉が出て来たのですが、チョット物足りなかったワタクシ達は追加でオーダーな
んかしてみたのでした。で、何となく満足したトコロでビビンバの登場となったワケですが、
コレがですね、1人に1ヶの大盤振る舞い。大抵焼肉やさんに行くとですね、ビビンバはまぁ
頼むコトは頼むと思うのですが、1人に1ヶってコト無いと思うんですよ。1ヶを2〜3人で分け
るのが通常だと思うのですが。
ハッキリ言って半分位食べたらお腹が一杯になって、コレ以上食べられないメーターが、
レッドゾーンを軽々とブッチギリ。他の人達はですね、『ちょっとキツイな。』とか言いながら
もそれ程苦にならないレベルで完食している様でしたが、ワタクシともう1人の同僚の食欲
中枢がストップ。もう掃除の時間になっていると言うのに、給食を食べ切れずに残されてい
る児童の様な気持ちになりました。
根性で完食。ある種の達成感と引き替えに何かを失った様に感じたのは気のせいでしょ
うか。ココから以後、ワタクシの胃袋は悲鳴をあげ続けるコトになります。
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