プラネタリウムのある施設の名前は『盛岡市子ども科学館』。コノ名前の、特に『子ども』
って言う部分が、ワタクシのハートをホットにキャッチする。プラネタリウムの他にも、こど
もに解りやすく科学を説明する様な設備が、山程あるに違いない。ワクワクする心を抑え
きるコトは難しい。そんな気持ちが通じたのか、始めて行くのにも関わらず、盛岡市子ども
科学館には、全く道に迷わずに着いた。何故だか多少、到着迄に予想以上に時間がか
かってしまったが。
入り口辺りで、一見無目的に佇んでいる人がいた。誰か連れの人でも待ったるんだろう
なぁ〜とか思ったソノ人物は、しかし我々が館内に入るのと同じ調子で足を進め、なんか
おかしいなとようやく気が付いたワタクシに向かって、『入場料は\200です。』と言った。そ
う、彼はココの従業員で、我々が館内に入ってくるのをずっと待っていたのだ!
紛らわしいよ!と、心の中でツッコミを入れながら、館内へと足を踏み入れた。ちなみに
プラネタリウムを見る場合はプラス\300。たったの\500で、日本に3台しかない装置でプ
ラネタリウムを見るコトが出来ると思うと、安い金額だ。
展示室ってトコロに入ると、真っ先に我々をロボットが迎えてくれた。盛岡こども科学館
が、一体いつ設立されたのかは解らないが、おそらくソノ頃から、数え切れない程の子供
達を出迎えて来たのであろうコトが容易に想像できそうな、レトロチックデザイン。全長50
cm程の円筒形のボディがメタリックに光る。(そう言えばどう言う仕組みで動いているの
だろうか。)アポロ・夢来(むっく)・未来(みらい)と言う名前が、昭和の高度経済成長期
を連想させるのは気のせいか。
彼らと同じ色をしたボタンに触れると近づいて来、マイクに向かって喋ると、コミュニケー
ションがとれると言うモノだ。ジャンケンをしたり、ダンスを見せてくれるらしい。まずはアポ
ロを呼んでみる。しかし、無反応。何度も呼ぶが無反応。しょうがないなと思い未来を呼ん
でみる。ピンクのボディが可愛いおしゃまさんだ。未来が近づいて来た。
さぁ何をして遊ぼうと思った瞬間遠くから、『はぁ〜い!』と言う返事と共に、『イッチニィ、
イッチニィ!』と掛け声も逞しく、スゴイ勢いでアポロが近づいて来るではないか!いや、
チョット待ってくれぃ!せっかく未来と遊ぼうと思ったのに、今頃になってノコノコ横から割
り込んで来るんじゃない!とか思ったのだが、ソコからはアポロハリケーンの独壇場。未
来としようと思ったジャンケンも、未来に見せて貰おうと思ったダンスも、全てアポロが横
取りしてしまい、途中まで来てくれた未来は呆れ果て、2度と近づいてはくれなかった。
ソレを遠目で見ているクールな夢来。人間社会の縮図を見ている様な気がした。
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