環境省やIUCN(国際自然保護連合)は、絶滅のおそれのある生物をリストアップして『レッドリスト』を作成している。日本の各都道府県でも、自然保護課などの部署が独自に調査を行って『レッドデータブック』を作成しており、秋田県で絶滅のおそれがある種(絶滅危惧種)は、2016年時点で61種類とされている。
今回行われた調査により、環境省は「秋田県民」に絶滅の危機が迫っていることを明らかにした。1956年の調査時点では秋田県に135万人の秋田県民が生息していたものの、その後の環境の変化により急激に生息数が減少。近年では毎年1万人のペースで数が減り続けており、2017年4月の調査ではついに100万人を割り込んだ。この先2040年には70万人に減少するという調査報告も寄せられているという。
秋田県の自然保護課によると、秋田県は若い個体が非常に生息しにくい環境であるのも関わらず、環境改善の兆しが一向に見られないため、若い個体が新天地を求めて県外に流出しているのが主な原因だという。またここ数年は少子高齢化に加え、秋田県民の天敵である「熊」が急激に生息域を広げており、県内に残った個体も命の危険にさらされている。
環境省は今後、レッドリストに新たに「秋田県民」を追加し、絶滅を防ぐために様々な保護施策を推進していく方針だ。