秋田市で8月3日から6日に「かんとうま つり」が開催される。
これは「かんとうま」と呼ばれている独特の魚を釣る大会。「かんとうま」は毎年この時期の1ヶ月ほど前から秋田市内各地に姿を現し始め、「かんとうま つり」が始まると、250匹以上の群れが山王地域周辺に集結するという不思議な習性がある。寛政元年(1789年)に書かれた紀行文では、既にかんとうま釣りを楽しむ秋田の人々の様子が描かれており、その歴史は非常に古いものだという。
かんとうまは、小さな物でも全長5m・重さ5kg。釣りの達人たちは全長12m・重さ50kgもある大きなものを、片手で軽々と釣り上げていく。まさに匠の技だ。地元民の間では「綺麗な花傘のような尾びれを付けた個体が泳いでいた。あれはきっとメスだな」「継竹と呼ばれる部分が非常に長い個体を見たことがある。あれは噂に聞くこの辺のヌシだろう」などの様々な目撃情報も飛び交っており、その美しい姿を一目見ようと全国から大勢の見物客も訪れる。
魚釣りが大好きだという三平くん(11歳)は「かんとうま つりってのは、125万人以上の人が集まるっちゅう、そりゃーもうでっけぇ大会だ。大物を釣り上げるのが今から楽しみでしょうがねぇ。ケッヘへ、腕が鳴るなや!」と、興奮を隠し切れない様子で話していた。